【読んだ】成功も失敗もすべて「偶然」の結果?/早川書房『偶然の科学』
グレーを基調としたシンプルな装丁に、帯には
アップルの復活劇には、ジョブズが偉大だったこととは必ずしも関係がない。
なぜ「あんな本」がベストセラーになるのか?
と扇情的なコメント。
思わず、一目ぼれで即買いしてしまいました。
第一印象からは、
というような統計学的な要素が強い内容かと思い込んでいましたが、むしろ社会学的アプローチから様々な事象について切り込む、という内容でした。
というのも、著者をよくよくみると、『スモールワールド・ネットワーク』で一世を風靡したダンカン・ワッツではないですか。社会学的要素が強いのも納得です。
ちなみに、本書の中でも一部(第1部4章「特別な人々」)「スモールワールド現象」に言及されており、ツイッター等のソーシャルメディアが与えた影響にも触れていますが、著者による『スモールワールド・ネットワーク~アップデート版』をがっつり読んでみたいものです。
参考記事
本書の主題はタイトルに言い尽くされていますが、通底するもう一つのテーマは「反常識」と言えます。
要するに、常識は世界観というより、つじつまの合わないしばしば矛盾した信念の寄せ集めであり、いまは正しく思えても別のときまで正しいとはかぎらない。
われわれは物事を理解していると自分では思いながらも、実際はもっともらしい物語でごまかしているだけだ。(中略)結果として、常識が実は世界の理解を妨げてしまっている。
噛み砕くと、「世の中の事象は偶然に支配されいるし、結果として起こったことについて後から理屈をつけて理論化し常識として盲信するのは馬鹿げてるよ」という主張(噛み砕き過ぎ?)が様々な事例を交えて繰り返しされます。
個人的には、この「常識と思い込んでいたものは、実はこんなに間違っていた!!」とズバッと指摘してくれる書籍には目がないのです。本書も次々と具体例を挙げながら切り込んでくれます。
その事例の一つで、一番盛り上がるのは「ソニーがVHSに負けたのはソニーの戦略ミスゆえではないし、アップルが劇的に成功したのもジョブズの才能とは関係がない」と主張する部分(第7章「よく練られた計画」)でしょう。もちろん「ジョブズには才能がなかった」と指摘しているわけではなく、ジョブズには常人にはないリーダーシップ・実行力が備わっていることは前提としつつ
優秀な戦略が成功するか失敗するかは、すべて最初の展望がたまたま正しいかどうかにかかっている。そしてそれを前もって知るのは困難というより、不可能である
と「たまたま」ジョブズの戦略が正しかっただけだ、と言い切ります。また「ジョブズは完全な成功を生み出したが、完全な失敗ももたらしえた(ソニーのベータ戦略のように)」とも。
とは言っても、著者は「世の中全部偶然なんだから努力したって無意味なんだよ」とニヒリズムに陥っているわけではなく、重要な指針も与えてくれています。それはつまり「偶然の結果生まれた成功や解決策を探しだし、共有し、広く実行することが重大な意味を持つ」ということ。著者は「測定せよ、常識に頼って推論するなかれ」と繰り返し主張します。
本書を読み進めながらであれば、「ふむふむ、常識とは全くもって予断と偏見に満ちたやっかいで憎むべき奴だなあ」と冷静に考えられますが、この姿勢を貫くことが難しいのは断言できます。
それでも、短絡的に物事の原因と結果を理屈付け、一般論に落とし込む(あまつさえそれを人に押し付ける)ことは避けるよう努力しよう、と自分に言い聞かせる動機づけを与えてくれる、そんな本書の内容でした。
本書に心動かされた方には、上記 『その数学が戦略を決める』 、『競争優位で勝つ統計学』と、「投資で成功するしないは、全くの運次第」(超要約)と喝破した『まぐれ』も併せて読むことをお勧めします。
無料のiPhoneアプリ(Evernote×Genius scan)を利用して名刺管理をする方法(後編)
いよいよ王道(ベタ?)のEvernote編へ
前回はGenius scanを利用して名刺をEvernoteにアップロードする方法をご紹介しました。
無料のiPhoneアプリ(Evernote×Genius scan)を利用して名刺管理をする方法(前編)
今回はいよいよEvernoteの操作に移ります。
Evernoteのアカウントの取り方、基本操作などは拙ブログなどが解説するまでもなく、系統だった解説サイトがありますのでそちらをご覧ください。下にいくつか挙げておきますね。
Evernote 使い方解説一覧 - できるネット+(できるネットプラス)
今やEvernote界のスターダムにのし上がったGoryugo( @goryugo )さんのブログはこちら。
以下は前回の操作終了後、PCでEvernoteを開いたところの画像。
タグ管理かノートブック(スタック)管理かという深い問題はありますが(個人的には「ノートはタグで管理する派」です)、とりあえず「名刺」というノートブックに入れています。
タイトルの部分はシンプルに会社名と名前だけを入れるのがおすすめ。
Evernoteの魅力はタグにあり!(断言)
ここで機能的にタグをつけていくと後々の参照がものすごく楽になります。
「役職」「関係性」など系統的であればいくつ付けても可。逆になんでも付けられるからと言って無秩序に付けてもあまり意味がありません。
管理人が実際に付けているタグは「編集」「営業」「前任者」「現担当者」「著者・ライター」「偉い人」(w)など、名刺専用のものを全部で10種類ほど。
加えて具体的なプロジェクト名のタグを作るとさらに便利。例えば”セミナーを開催する”というプロジェクトがあったとすると、講演する人、会場関係者、合同開催者、チラシ作成会社、機材の納入会社、関連商品販売会社など関係する全ての人の名刺に「セミナー」(あるいは「○○セミナー@△△_201202」とより詳細にしても効果的)というタグをつけます。
いくつかフェイクの名刺を整理したのが下の画像
名刺の管理といえば、「社名の50音順に並べて専用ファイルに整理」という方法がオーソドックスでしょうが、Evernoteの検索機能とタグを利用すれば必要な名刺がさくっと取り出せてストレスレスになること請け合い。
高機能過ぎて敬遠される向きの無きにしもあらずのEvernoteですが、この名刺管理だけでもEvernoteを活用する意義はあると思います。
おまけ
ビジネス上でお互いの名前と連絡先をやり取りするのに、まだまだ名刺交換という方法はすたれる気配はありませんが、何も「名刺」という紙媒体にこだわる必要はありません。
実は「取引相手の名前と連絡先」という必要かつ十分な情報を、しかもデジタルで入手できる方法があります。
それは「メールのフッター」。
名刺交換の有無に関わらず、ビジネス上でメールを利用してやりとりした相手のメールのフッターを簡単にコピペして上述の通り、Evernoteにぶっこめば、これ以上簡単な管理方法はありません。こちらも是非お試しください。
無料のiPhoneアプリ(Evernote×Genius scan)を利用して名刺管理をする方法(前編)
「必要な時に必要な名刺が探せない」そんなイラッを払拭します
ビジネス系なネタとしてはベタなテーマではありますが、2回に分けて名刺管理についてのお話を。
本題の前に、名刺にまつわる個人的な苦い思い出を一つ。
営業のような人の名前と顔を覚える必要のない職種だったこともあり、ほとんど意識的に名刺を管理することがなかった若手社員時代を過ごした管理人は、年齢と職責が上がった段階でもそのノリでやり過ごしていました。
若いうちは責任もそれほどなく、自己完結で仕事をこなしていればなんとかなる業務内容だったこともあり、とりたてて不具合がなかったわけですが、職責があがるにつれ、他社との関係性の中で仕事を進めていくことが圧倒的に多くなるわけです。
それにも関らず、名刺の管理を怠った結果として、時々顔を合わせる程度の相手はもちろん、結構長く付き合いのある取引先の担当者の名前が実はわからない、そして今さら聞けない、などというビジネスパーソンとしてはあってはならない事態がしばしば発生してしまったのです。
そんな状況に危機感を感じて一念発起、現在は必要な時に迅速に名刺が取り出せるようになっています。
というわけで、以下その具体的方法のご紹介です。
まず用意するアプリは2つ。
Evernoteカテゴリ: 仕事効率化 更新: 2011/12/19 |
言うまでもないクラウドサービスの大定番「エバーノート」、いやほんとにベタですみません
Genius Scan - PDF ScannerThe Grizzly Labs カテゴリ: ビジネス 更新: 2012/2/1 |
スキャナアプリといえば”JotNot Scanner”や”CamScanner”(いずれも無料版あり)が有名ですが、個人的にはこのアプリが一番使いやすく重宝しています。
まずはこの”Genius Scan”からエバーノートへのアップロードする方法
シャッターボタンで撮影後が下の画像。
少々歪んでいても全然問題ありません。
自動的に枠に沿ってキャプチャしてくれます。
ここはモノクロで十分。
台形の歪みもばっちり補正。
ファイル形式はPDFではなくJPEGがおすすめ。(PCで閲覧した際視認性が良いのです)
たまにこの過程がうまくいかない時があります。その場合はもう一度タップを。
これでエバーノートにアップロード完了。無料版の場合、ノート名の変更やタグ付けはできないので以降はエバーノート上での操作となります。
世の中にはキャプチャ―の段階でOCR認識してくれるアプリも存在しますし、ScanSnapのような高機能なスキャナも存在しますが、結局100%の精度でテキスト変換してくれないので、修正の手間を考えると面倒くさくなってしまうんですよね。そもそも、その類のアプリやスキャナは価格も高いですし。
外出しての業務が中心のビジネスマンは、スマートフォンで全てを完結させたい(一発で電話やメールの操作までしたい)でしょうから、名刺をOCR認識した上で連絡先としての登録までできるのがベストでしょうが、オフィスでの業務が中心の場合はJPEG保存で十分だと思います。
それでは、次回はPC上でのエバーノートの操作を紹介します。
無料のiPhoneアプリ(Evernote×Genius scan)を利用して名刺管理をする方法(後編)
【読んだ】「ためになる」情報が満載!~電子出版専門誌『On Deck 』
「EPUBについての知識はすべて『On Deck』から学んだ~」 と言っても過言ではないかもしれない。
管理人は業界の人間として、また一人の本好きとして、電子書籍については並々ならぬ興味を持っています。
この業界はまさに今黎明期をむかえ、標準規格やデバイス、プラットフォームなど様々なフェイズでカオス状態に陥っています。
つい最近も、その混乱状況について、ちきりんさん(@insidechikirin)もブログで言及していましたね。
このような混沌とした状況下で最新かつ重要な情報をキャッチアップするのは大変な作業と言えます。
そんな中、管理人が最も重宝する情報源が、以下紹介するインプレスR&D発行の『On Deck』(オンデッキ)。
発行形態は、同タイトルで週刊(『On Deck WEEKLY』)と月刊(『On Deck MONTHLY』)が存在するのですが、特に前者が大変優れモノなのです。
以下『On Deck WEEKLY』の特筆すべき点。
※価格
無料!
配信申し込みには月1回程度送られるアンケート回答が必須ですが、簡単に済みますしフィードバックされると考えると全然苦にはなりません。
※分量とクオリティ
試しに最新号(1/19号)の目次をピックアップしてみます。
*ニュース
①大日本印刷がHTML5を用いたデジタル雑誌制作支援サービスを開始
②eBookJapanが通期業績予想を上方修正
③5分でわかる電子書籍関連ニュース
④AppStore週間ブックランキング
*レポート
①デジタルメディア消費のプラットフォーム に向かう”テレビ”と”モバイル”
②アマゾンのプリントオンデマンドを使ってOnDeckの販売を開始
*特集
・変革前夜、日本の電子書籍流通の今
*インタビュー
・株式会社パピレス 代表取締役 天谷幹夫氏
*レビュー
・EPUB3対応ビューワを比較する
*連載
①電子出版ビジネス批評
②EPUB制作環境「FUSEe β」で始めるEPUB3入門
(実際の掲載順とは異なる)
ゆうに新書1冊分を超える分量は驚きの一言。これだけで、最新の情報がキャッチアップできます。また、電子媒体の特性をいかして、ハイパーリンクにより関連情報の取得にも大変便利です。
※ファイル形式・・・EPUB準拠(kindle版もあり)
EPUB形式で配信してくれるのは大変ありがたいですね。そもそも、この『On Deck』自体が、EPUBに対してフォーカスする雑誌なので、当然と言えば当然なのですが。
それにしても、EPUBファイルというのはPDF形式と比べても非常に読みやすく、アーカイブも簡単。デジタル情報ながら、本棚にたまっていくのを見るのは、やはり嬉しいものです。
(関連の過去エントリ: お気に入りのメルマガをiOs上で電子書籍としてアーカイブする方法)
ちなみに今回のエントリに際し、月刊版『On Deck MONTHLY』も購読してみました。
こちらはPDF方式で700円と有料。
WEEKLYのクオリティが高すぎて、「有料&PDF&独自記事なし」というMONTHLY版は少々見劣りするというのが正直なところ。
ただし、MONTHLY版の発行については、「PODによる紙媒体の販売」「EPUB形式から印刷可能なPDF方式への変換」という実験的な意味合いも強いと思われます。今後、価格を下げた上で独自の付加価値をつければ、それなりに需要はあるかも、という印象も持ちました。
いずれにせよ『On Deck』がもたらしてくれる最新かつ有益な情報は、電子出版業界のこの混沌とした状況下においては、管理人にとっての重要な羅針盤となってくれることと確信します。
業界関係者はもちろん、電子書籍に興味のある一般読者にも、一読されることを強くおすすめします!
経済2誌『電子版週刊東洋経済』と『日経ビジネスDigital』を比較してみた
『週刊ダイヤモンド』よ、すまぬ。
現在、管理人はビジネスマンの嗜みとして、経済誌『週刊東洋経済』の電子版(以下東洋経済)を購読しています。
週刊東洋経済DENTSU INC. カテゴリ: ニュース 更新: 2011/11/30 |
一方、期間限定(~1/31)で無料キャンペーンを実施している『日経ビジネス』のオンライン版『日経ビジネスDigital』(以下日経ビジネス)にも登録しています。
ということで、今のところは両誌それぞれの中で、興味を引く記事をつまみぐいしながらの情報収集が可能な状況にいます。
ただし上記の通り、『日経ビジネスDigital』の無料キャンペーン期間は1/31まで、間もなく終わりを迎えようとしています。
管理人の経済状況(要するにお小遣いのことです…)では、両誌の購読は不可能なので、どちらかに決めなければいけません。
というわけで、自分の気持ちに整理をつけるためにも、以下それぞれのサービスについて比較してみます。
1.価格(*申込時の価格については自己責任でご確認下さい)
【東洋経済】
定期購読の期間に応じて以下の料金体系。
- 7日間:600円
- 30日間:2,200円
- 60日間:4,300円
- 90日間:6,500円
- 180日間:13,000円
定期購読と言いつつ、7日間、つまり1号ずつ購入が可能です(要自動更新解除)。紙の雑誌は通常価格が690円なので、1号ずつでもお得ですね。
【日経ビジネス】
こちらは少々複雑ですが、そもそも紙の雑誌とのセットが前提です。料金体系は、紙の雑誌の定期購読込みで、創刊特価・クレジット割引適用で、6か月間:13,050円、12か月間:23,400円です。
一応、Digital版単独の定期購読のメニューも用意されていますが、「1年間:23,000円」という料金体系。紙の雑誌とセットの価格とほとんど変わりません。しかも6か月間契約というオプションは無し。
この条件からは、このデジタル版が「紙の雑誌の販促ツール」という意味合いが強いことがうかがえますね。
【判定】
6ヶ月間(180日間)で単純に比較すると、わずか50円の差!。ただし以下の特殊事情があります。
- 年間購読に換算すると、2,600円日経ビジネスがお得
- 日経ビジネスは紙の雑誌もセット
- 東洋経済は、割高にはなるが購読期間が柔軟に決められる。やりようによっては、「特集を事前に確認してその号だけとりやめる」というようなことも可能
- 関連して途中解約も容易
うーん、初っ端から悩まされますね。色々複雑な要素があり、判断つけられません。
この勝負引き分け!
2.読みやすさ(インターフェイス)
【東洋経済】
基本的に雑誌の誌面そのままのpdf化です。以下はタブレット端末(iPad)でのスクリーンショット。
縮尺の関係で分かりづらいですが、横向きはそのまま読むには活字の大きさは非常に厳しい。拡大しながら読むのも若干ストレスを感じます。一方で、縦向きの場合も、誌面そのままなので、見開きで構成されたページは読みづらいという難点があります。
ただ、「誌面を読んでる感」は大きいというメリットも。この感覚的なものは、個人的な感情かもしれませんが、思いのほか大きい。まさに「アナログ」と「デジタル」の狭間の感覚です。
【日経ビジネス】
スマホに最適化しただけあって(フルブラウザにも対応、その場合は通常のPCサイトのレイアウトで閲覧可)非常に読みやすい。一方で、read it laterやinstapaperなどの「後で読む系アプリ」を利用しない場合はネット接続が必須という難点も。ネット可能だったとしても、接続速度によってはストレスを感じるかもしれませんね。
【判定】
うーん、これも悩み多き問題。もちろん、タブレット端末を持っていない方や、満員電車で記事を読みたい方にとっては、断然「日経ビジネス」が良いでしょうね。管理人は、比較的通勤時にiPadを利用できる環境でありつつ、ポケットwifi非保持者なので、接続速度にストレスを感じることも多いという事情を抱えています。その状況を考慮すると、やや東洋経済優勢かな?
3.保存性(アーカイブ感)
【東洋経済】
”Newsstand”のアプリ内でバッチリ保存でき、(ちょくちょくリストアが必要ですが)バーチャルながらのアーカイブ感は十分満たされます。
実際、管理人は同僚との会話中に、ある経営者の発言が話題に上った際、「あ、そう言えば、先週の東洋経済に載ってたよ」(ささっ)とできるビジネスマン風にふるまうこともできましたww。
ただし、これは記憶(具体的な掲載号)がはっきりしていたからとも言え、「一切検索ができない」というデメリットもあります。あとコピペは一切不可、印刷するのもスクショ経由でないとできません。
【日経ビジネス】
検索に関しては、こちらは大変優れています。
ブラウザ仕様なので、コピペや「後で読む系アプリ」への保存、SNSとの連携もばっちり。おまけにクリップ機能も装備しています。
ただし、ここで「過去3カ月分のコンテンツ」しか参照できない仕様というのが、かなり大きなデメリットであることは指摘せざるをえません。
これは「紙の雑誌もついてくる」というサービスであることが影響しているのかもしれません。実際、検索結果は3カ月以上の記事も表示されるので、紙の雑誌を参照することで情報の補完はできます。
【最終判定】
結論から言うと、正直このエントリを書きながらも迷っていた部分もあったのですが、東洋経済の購読をすることに決めました!
日経ビジネスの、スマホへの最適化を始めとした使い勝手の良さは捨てがたいものの、「紙の雑誌」ありきのサービス設計が若干マイナスに響いた印象は否めません。
やはり管理人には、過去に購入した雑誌の情報を全てアーカイブできるというのは、何物にも代えがたい魅力に感じます。(ちなみに言うまでもないかもしれませんが、「Newsstand」はローカルの端末に依存しない、クラウド型サービスです)
ただし、上記の通り、タブレット端末よりスマホ利用を重要視する方には、日経ビジネスは絶好のサービスですし、「紙の雑誌とのセット」のサービス設計についても、「ネットでの情報利用料だけで、紙の雑誌も無料で提供される」ととらえることも可能です。
欲張りなのは承知の上ですが、将来的には「東洋経済」と「日経ビジネス」の良いとこどりのようなサービスが提供されれば言うことはないですね。
【視た】ドラマ「妄想捜査~桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」
始まりましたね、ドラマ「妄想捜査」。
テレビドラマの紹介は拙ブログのテーマからは外れてしまいますが、何しろ原作が、
ですから、見ないわけにはいきません。
実は、以前より管理人は奥泉光さんの大ファンなのです。
芥川賞受賞作の『石の来歴』からとまではいきませんが、『グランドミステリー』を読んだ時の衝撃は今も忘れられません。(現在出版社品切れですが…orz)
そんな訳でファン歴十有余年となるわけですが、奥泉作品のなかでの一番のお気に入りは長らく『鳥類学者のファンタジア』だったところ、昨年刊行の『桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活』読後以来、断然個人的ベスト作品となりました。
それがこの度ドラマ化と相成った訳で、ファンとしては嬉しい限りです。
そして以下は完全にミーハー告白というか、自慢というか。実は管理人は奥泉さんと実際にお会いしたことがあり、『桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活』にサインを頂いたことがあるのです。
これがその画像。(ぼかし失礼)
ね、ねこの後ろ姿かわいい・・・
ずうずうしくも、元々持っていた本にもサインをいただいてしまいました。
装丁鮮やかな『シューマンの指』。血痕の染みが印象的。
奥泉さんはイメージ通り、とても紳士的で穏やかな方でした。いずれ改めて、主催されている朗読会や演奏会(奥泉さんはジャズメンとしても活躍されているのです)に参加したいと思っています。
最後にドラマの話に戻りますが、クワコーの魅力(?)は「自虐」と「下流」にあります(断言)。ドラマの第1回の放送を見る限りでは「自虐」はまだしも「下流」の打ち出しがまだまだという印象。今後はクワコーおよび「たらちね大」の下流ぶりがいかんなく表現されることを望みます。(どんなまとめ?)
それでも、ドラマは大いに楽しめましたし、「妄想」シーンは爆笑ものでした。これから毎週日曜日が待ち遠しくなりそうです。
お気に入りのメルマガをiOs上で電子書籍としてアーカイブする方法
前回のエントリでは、ヨシナガさんのメルマガを紹介するとともに、メルマガ流行のお話をしました。
ヨシナガ( @dfnt )さんのメルマガ「ネットの今。」を購読してみた
で、今回は購読するメルマガを、効果的にアーカイブする方法のご紹介です。
アーカイブするだけであれば、Gmailなどのウェブメールサービスに専用フォルダを作れば済む話ですが、今回ご紹介するように、電子書籍化すれば見栄えもよく、後から参照するにも大変便利です。
利用するツールは以下の3つ
- iPhone・iPad・iPodtouchいずれかのiOsデバイス
- アプリのiBooks
- GenEPUB.com [じぇねぱぶ]
3つ目の”GenEPUB.com [じぇねぱぶ]”はプレーンテキストをEPUB(電子書籍用のファイル方式の一種)に変換してくれるウェブ上のサービス。今後、テキストエディタ系のアプリケーションで、EPUB変換機能が標準搭載されていく流れが必然となるとは思いますが、現在では大変重宝するサイトです。
以下ヨシナガさんの「ネットの今。」を利用してキャプチャ画面で説明。
管理人はiOs系デバイスしか持っていませんが、ご紹介の方法は、Android系デバイスやiBooks以外のビューワ、または電子書籍専用端末でも応用可能です。
是非お試し下さい!